第173章 わめき散らす

工藤達央が寄付の記録を調べられるのを怖がるなら、きっと何かある――そう考える者は多かった。

「ここまで調査を嫌がるってことは……本当に寄付してないんじゃないの?」

「いや、分からないぞ。寄付はしたけど数千円とか、そういうオチかもしれない。とにかく真相を知りたいなら、調べれば一発だろ。30分もあれば、寄付したかどうかなんてはっきりする!」

「だったら調べるべきよ。大事なのは真実でしょ。善人を冤罪にしちゃいけないし、タダ飯目当てのクズを見逃すのもダメ」

……。

野次馬たちはいつの間にか「正義」の側に立ち、好き勝手に裁きを下し始める。口々に自分の正論を並べ立て、場の空気を煽っていった。

...

ログインして続きを読む